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「青白磁の茶碗の中で八重桜が一輪、ゆるやかに花弁を広げていく。酒に漂う桜花は何とも儚(はかな)げで、かつ美しい。否、そればかりか、この香りの芳(かぐわ)しさはどうだ」。
江戸時代の女性料理人を主人公とする高田郁のベストセラー小説「みをつくし料理帖」。シリーズ五作目「小夜しぐれ」では、春の吉原を舞台とした宴会に、塩漬けの八重桜を使った桜酒が登場する印象的な場面があります。
縁起のよい桜酒
お祝いの席で喜ばれる桜湯は、ひと碗で場をなごませる飲み物。国産の香り高い八重桜を塩漬けにしたルピシアの「さくら茶」で、お花見や季節の宴に、縁起のよい桜酒はいかがでしょうか。
桜酒を楽しむコツ
ご家庭で桜酒を楽しむコツは主に二つ。
一つはさくら茶の塩気をしっかりはらうこと。塩分が固まっている場合は、さっと冷水にくぐらせても。
二つ目は桜の花がしっかり開くための温度 。
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作り方
1.耐熱グラスやお茶碗に、50℃程度の熱燗にした日本酒100mlを注ぎます。
2.ゆっくりと八重桜が開花します。
米や麦など癖の少ない焼酎に熱湯を1:1を目安に加え、お好みで角砂糖を1個入れたホットカクテルも美味です。
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