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意外と知らない旬のお茶を徹底解剖。新しいお茶の世界を広げてくれます。
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ダージリン春摘み ここがすごい!
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上質な香りが立ちのぼるように香る
世界を虜にする極上の香りは、口に含んだ瞬間に春野菜のようなみずみずしさを感じます。ランやモクレン、時にはマンゴーのように、これまでの概念をくつがえすような豊かな香りが広がります。
驚きの水色(すいしょく)は黄金色
緑茶のように青々と仕上げた茶葉から生まれるのは黄金色の紅茶。上質な新芽を手作業で摘んでいます。シルバーチップと呼ばれる美しい銀色の繊毛も見ることができます。
いろいろな味わいを選ぶ楽しみ
世界最高峰の産地ダージリンには87の茶園があり、どこも名園揃いです。茶園ごとの個性的な味を追求しても、いいとこどりのブレンドを堪能するのも。ワインのように深く長く楽しんで。
もっと知りたい!Q&A
Q. ファーストフラッシュの魅力とは?
A. ファーストフラッシュとはその年の初め、春に摘まれた新茶。その中でもダージリンは淡く黄金色の紅茶で豊満な香りが特徴です。大きく分けて「花のような香り」と「果実のような香り」の2タイプあります。
Q. ダージリンってどんな意味ですか?
A. チベット語で「雷が落ちた場所」という意味があり、その場所にあった仏教寺院の名前に由来しているという説もあります。ヒマラヤ山麓に位置する避暑地で、茶畑は標高の高い山岳地帯に広がっています。
Q. 世界最高峰といわれる理由は?
A. ダージリンを名乗れるのはインド政府紅茶局が認定した87の茶園のみ。インド産の紅茶のうち、たった1%程度しかない貴重品です。山岳部特有の気象条件により、独特の香りや深みを生み出しています。
せっかくだから知りたい おいしいいれ方
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まずは、その美しい茶葉の香りを楽しみながら、カップ1杯(150ml)につき、茶さじ多めに1杯(3~3.5g)の茶葉をポットの中へ。
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ポイントはひと冷まししたお湯(85~95℃)を使うこと。常温のポットに直接熱湯を注げばちょうどよい温度になります。
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蒸らし時間は2~2分30秒がベスト。蒸らし時間をしっかり計ることがおいしくいれるコツです。
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少し前で味見して、もう一息というタイミングでカップに注ぎましょう。極上の香りとみずみずしさ、黄金色の水色をお楽しみください。
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日本新茶 ここがすごい!
春一番の香りと味わいは今だけ
茶畑で収穫された茶葉がお茶になって販売されるまでは最短1週間以内。作りたてのみずみずしい新茶を、初夏の爽やかな陽気の中で味わう風習は江戸時代から続く伝統文化です。
新茶で日本を旅できる
南は沖縄から北は埼玉まで、いろいろなタイプの新茶が南から順に届くのも日本茶ならではの楽しみ。新茶シーズンの3月下旬から6月は目が離せません。お茶で日本を旅する気分を味わえます。
製法の違いがハマるポイント
濃い味が好きなら深蒸し茶、香りを楽しむなら浅蒸し・普通蒸し茶を。実はこれが一番の違いです。産地ごとに得意とする作り方があります。品種の違いなど、知れば知るほど魅力にハマります。
もっと知りたい!Q&A
Q. 新茶の魅力はどこですか?
A. 新茶は、香りと旨みが濃くなるのでおいしさも格別です。冬の寒さの中でゆっくりと生育した新芽には養分が凝縮されています。縁起のいい初物というだけなく、新茶はその味わいも魅力なのです。
Q. どう選べはいいですか?
A. 産地だけでなく、品種や生産者により、お茶の風味は異なります。味わいが「すっきり」か「濃厚」か、香りが「爽やか」か「甘い」かにより、好みが分かれますのでいろいろ試して、お気に入りを見つけてください。
Q. 深蒸し茶や釜炒り茶とはなんですか?
A. 日本茶は摘みとってからの製法の細かな差で風味をコントロールしています。濃厚なコクと甘みが楽しめる「深蒸し茶」や釜で炒った香ばしい香りが特徴の「釜炒り茶」などが代表的なものです。
せっかくだから知りたい おいしいいれ方
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まずは、沸かしたてのお湯を湯飲みに1杯分注ぎ、ひと冷ましします。
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その間、春一番の香りに浸りながら、湯飲み1杯分につき、茶さじ1杯(4~5g)の茶葉を急須に入れます。
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ひと冷まし(75~80℃)した湯飲みのお湯を急須に注いで、45秒~1分蒸らします。
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最後の一滴まで注ぎきると2煎目もおいしく飲めます。新茶ならではのみずみずしさを存分にお楽しみください。